デイサービス(通所介護)の利用料金や1日の流れについて

 

デイサービス(通所介護)の利用料金や1日の流れについて

親の介護が必要になったとき、自分は仕事をしているのにどうしたらいいのかと悩む方も多いでしょう。家族は皆、仕事や学校などで出払うため、介護が必要な親を1人、家に残すことはできませんよね。

誰もいない家で転んだりしてはケガの危険性もあります。また認知症であれば、勝手にどこかへ行ってしまったり、最悪の場合にはガスコンロなどで火を使ってしまい、家が火事になってしまうこともあり得ます。

しかし、家族は生活を維持するために働かなければならず、ずっと付き添って介護にあたるわけにもいきません。せめて、日中の数時間だけでも代わりに介護をしてもらえれば…。そんな、在宅介護者の希望をかなえる介護サービスがデイサービスです。

デイサービスに通うことでどんなメリットがある?

デイサービスとは通所介護とも呼ばれており、宿泊はせずに日中のみ預けることができる介護サービスになります。介護職員の研修では「デイサービスに通う目的の大部分は入浴にある」とも言われていますが、もちろんそれだけではありません。その他にも様々な目的で利用している方がおられます。

デイサービスを利用するメリット

デイサービスを利用する目的には「社会性を保つこと」という事もあります。介護が必要になり、歩行も難しくなった方は家に閉じこもりがちになります。そんな状態では、人や社会と関わる機会が極端に減ってしまいます。

デイサービスを利用するメリットは社会性を保つこと

さらに、認知症を発症している高齢者の場合、他人と関わらないということは、認知症の進行を大幅に進めることにも繋がります。認知症に関わらず、社会と関わらない生活を続けていると、何をするのも億劫で寝てばかりの生活になり、しまいには心身の機能低下等を引き起こす廃用症候群(生活不活発病)になってしまう可能性もあります。

そうならない為にも、デイサービスでは、入浴歩行訓練レクリエーション食事など様々な介護サービスが行われています。つまり、デイサービスを利用する根本には、他者と関わり社会性を保つという目的があり、それこそがデイサービスを利用する最大のメリットとも言えるでしょう。

デイサービスを利用するデメリット

一方のデメリットとしては、送迎の時間に縛られるということです。家族が迎えに行くのではなく、介護職員が自宅まで送り迎えをしてくれます。非常に助かるのですが、保育園のように延長保育といったサービスはありません。送迎の場に家族が立ち会わなければいけないということは、時に負担と感じることもあるでしょう。

他にも介護保険を利用しているために、要介護度によってはサービスの利用に制限があるということもあります。認定で実際の状態にそぐわない判定が出てしまうと、思うように利用できないい場合もあります。

デイサービスとデイケアの違いは?

デイケアという言葉を聞いたことがある方は多いと思いますが、デイサービスとデイケアは何が違うのでしょうか?この2つは両方とも日帰りのサービスですが、行っていることは違います。デイケアは通所リハビリテーションと呼ばれており、運動をすることが主な目的となっています。

デイケアでは、本格的なトレーニングの機械が揃っており、ダンベルなどが置いてあります。と言ってもトレーニングジムのように本格的な体力づくりをするのではなく、理学療法士の指導のもとでの体力の維持を目的としています。激しい運動をすることはなく、のんびりとした雰囲気で運動に励んでいます。

しかし、認知症ではなく軽い脳梗塞などの疾患でデイケアに通っている方のなかには、トレーニングジムのような気持ちで取り組んでいる方も多く、汗だくになって運動をしていますよ。

デイサービスとデイケアの違いは?

デイサービスでの1日の流れ

では、次にデイサービスの1日はどのような事が行われているのかを簡単にご紹介します。

施設の車でご自宅までお迎え

介護職員がご自宅まで車でお迎えに上がります。一般的にご家族の立会いとなりますが、最近では、ご家族が不在の場合でも送迎可能で、電気を消したり、戸締りなども対応をしてくれる事業所があるようです。

デイサービスでの1日の流れ:施設の車でご自宅までお迎え

バイタルチェック(体調確認)

施設に到着し、お茶を飲むなどして一息ついたらバイタルチェックをします。血圧、体温を測り、少しでも異常が見られれば看護師が対応します。あまりにバイタルの乱れがある場合には医師に相談をします。その他にも、口頭での体調確認も実施します。

デイサービスでの1日の流れ:バイタルチェック(体調確認)

レクリエーションやリハビリ

日中はテレビを見たり、トランプを使ったゲームをします。天気のいい日は外を散歩することもあります。特にビンゴゲームは利用者様に人気のゲームです。

歌が好きな方はカラオケを楽しんでもらうことありますし、好きな音楽をかけてゆっくりと過ごすこともあります。その他にも、身体能力がこれ以上衰えないようにリハビリ体操もします。

これらのレクリエーションリハビリの合間で、順番に入浴を行います。入浴前には、もう一度血圧を測って体調を確認します。さらに、入浴後にも血圧を測ります。

デイサービスでの1日の流れ:レクリエーションやリハビリ

食事

デイサービスでの昼食はお弁当を取る施設もありますし、施設内で調理する施設もあります。

利用者10人ほどの小規模デイサービスの場合は、調理場で職員が毎日手作りする場合もあり、そういった事業所は人気があります。もちろん、利用者様に合わせて柔らかく調理したり、細かく刻んだりもします。

デイサービスでの1日の流れ:食事

レクリエーションの目的

レクリエーションでは何をするのか分からない人も多いかと思います。レクリエーションとは「遊び」という意味になりますが、介護におけるレクリエーションは頭や身体を使ったゲームを通じて、認知症の予防や進行を遅らせる目的で行われます。

自宅では考えたり運動をする機会が少ない利用者様ですが、デイサービスを利用している間は、頭と身体を使って頂くようにしています。

機能訓練の目的

機能訓練にも重要な役割があります。訓練と聞くと厳しそうなイメージもありますが決して厳しいものではなく、今の身体機能を保てるよう、筋肉を衰えさせないことが目的です。

機能訓練は利用者様個人に合った内容で行われます。散歩やトランプなどのレクリエーションも機能訓練を兼ねている場合もあります。

レクリエーションと機能訓練の目的

デイサービス利用までの流れ

次にデイサービスを利用するまでの流れをご紹介します。

要介護認定を受ける

デイサービスを利用するには、要介護認定の対象でなければなりません。市区町村の相談窓口、または管轄の地域包括支援センターへ要介護認定の申請を行いましょう。

その後、介護保険の利用が認められて担当のケアマネジャーが決まり、今後はどういった介護サービスが必要なのかを、ご家族を交え総合的に判断するといった流れになります。

デイサービス利用までの流れ:要介護認定を受ける

担当ケアマネジャーに相談

在宅介護では、ホームヘルパーやデイサービスなど複数の介護サービスを利用している場合でも、担当となるケアマネジャーは利用者様1人に対して1人です。また、ケアマネジャーがご家族と各事業所の連絡口となりますので、デイサービスを利用したい旨をケアマネジャーに相談しましょう。

デイサービス利用までの流れ:担当ケアマネジャーに相談

事業所を探す

担当のケアマネジャーが、利用者様の要望に合ったデイサービスをいくつか紹介してくれます。

紹介された中から選ぶという流れになりますが、事業所の名前を聞いただけで決められるものではありませんよね。そこで、デイサービスには「お試し利用」という制度がありますので、一度、ご家族同伴でどういった内容でサービスが行われているか体験するといいでしょう

お試し利用の料金は、食事代だけで対応してくれる移設が多いようですが、なかには無料で利用できる所もあるようです。いくつか体験利用してみて、ご本人様が気に入ったデイサービスを利用するといいでしょう。

※認知症が進行していて、他者とのコミュニケーションが取れないという場合には、認知症の方だけを集めた認知症対応デイサービスというものも存在します。

デイサービス利用までの流れ:事業所を探す

ケアプランの作成

利用するデイサービスが決まったら担当者会議が開かれます。担当者会議では、利用者家族、ケアマネジャー、生活相談員、責任者などが集まり、デイサービスでのケアプラン(介護計画書)が作成されます。どういった事を目的にデイサービスを利用するのか、長期目標と短期目標を決定します。

デイサービス利用までの流れ:担当者会議

正式契約

ケアプラン(介護計画書)が決定したら、デイサービスと正式に契約となります。契約書には様々な内容が記載されていますので必ず確認しましょう。また、施設の管理者と生活相談員の名前はしっかりと把握しておき、その他にも緊急時の連絡先は必ず保管してください。

なお、デイサービスに行くことができなくなった場合のキャンセル料なども発生する場合がありますので、事前に確認しておくといいでしょう。

デイサービス利用までの流れ:正式契約

サービス利用開始

初めは慣れない場所で緊張してしまい、上手く馴染めないかもしれませんが、焦る必要はありません。デイサービスの介護職員は、明るく社交的な方がほとんど。他の利用者様とコミュニケーションがとれるように、間に入ってくれるでしょう。

また、利用者様の中には初対面でも打ち解ける事が得意な方もいますので、そういった方の近くに席を用意するなどの配慮もしています。きっとデイサービスが楽しいと思えるよう、最善を尽くしてくれるはずです。

デイサービス利用までの流れ:サービス利用開始

デイサービスの料金

デイサービスの料金は、施設規模や利用者様の要介護度によって違います。また、加算費用として、どういったサービスをオプションとして追加利用するかでも自己負担額は個々で異なります。

小規模型通所介護施設

利用時間
3~5時間
利用時間
5~7時間
利用時間
7~9時間
要介護1 426円/日 641円/日 735円/日
要介護2 488円/日 757円/日 868円/日
要介護3 552円/日 874円/日 1,006円/日
要介護4 614円/日 990円/日 1,144円/日
要介護5 678円/日 1,107円/日 1,281円/日

通常規模型通所介護施設

利用時間
3~5時間
利用時間
5~7時間
利用時間
7~9時間
要介護1 380円/日 572円/日 656円/日
要介護2 436円/日 676円/日 775円/日
要介護3 493円/日 780円/日 898円/日
要介護4 548円/日 884円/日 1,021円/日
要介護5 605円/日 988円/日 1,144円/日

大規模型通所介護施設

利用時間
3~5時間
利用時間
5~7時間
利用時間
7~9時間
要介護1 374円/日 562円/日 645円/日
要介護2 429円/日 665円/日 762円/日
要介護3 485円/日 767円/日 883円/日
要介護4 539円/日 869円/日 1,004円/日
要介護5 595円/日 971円/日 1,125円/日

間違った認知症の知識は家族を不幸にする

私が対応したご家族の中には「認知症は人から移る」と信じ込んでいる方もおられました。ケアマネジャーの説得も聞き入れないまま、ご家族によるデイサービスの利用拒否は続き、若年性認知症だったご本人様の認知症は悪化。その後、在宅介護では手に負えなくなったご家族は、有料老人ホームへの入所を決意したそうです。

大抵の方はご存知でしょうが、認知症は脳の委縮などで発症する病気ですので、風邪のように移ることは絶対にありえません

どういった経緯で「認知症は人から移る」といった誤解が生まれたのかは分かりませんが、家族が認知症と診断されたのであれば、書籍や講座などで正しい知識を身に付けることも大切です。

間違った認知症の知識は家族を不幸にする

外出や散歩を行うデイサービスがおすすめ

散歩に行くことは気分転換にもなります。外に出て空気に触れ、陽の光にあたることは気持ちがよく、いい気分転換になります。路傍に咲いている草花を見て四季を感じることで、季節を思い出したり、昔のことを思い出したりすることもあります。

ですので、デイサービスを選ぶ時は、外出するイベントや散歩を定期的に行っている施設がいいでしょう。逆に、毎日のように遠くに外出している施設は高齢者にとっては疲れてしまうだけですので要注意です。

外出や散歩を行うデイサービスがおすすめ

デイサービスの利用で介護を予防する

家で何もせずに、ただただ寝ていただけと報告を受けていた利用者様が、デイサービスを利用し始めたことで、だんだんと社交的になり、いつのまにか施設に欠かせない存在になったという事例も多く聞きます。

また、高齢になると若い世代と関わる機会が滅多にありませんが、デイサービスであれば介護職員を始め、ボランティアで施設を訪れる学生などとゆっくり話す時間があります。家族以外の若い世代と、こうして関われるということは、利用者様にとっても嬉しいことなのだと感じられます。

ですので、自宅介護だけで十分間に合っているという方でも、デイサービスの利用をおすすめします。ご本人様にとっても良い刺激となり、生き生きとするに違いありません。また、介護予防にも効果的ですので、在宅介護の負担の軽減につながるでしょう。

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